せこ住研が大切にしている9つのこと ①四方よし

2025/08/05

こんにちは、せこ住研代表の世古 隆伸です。

これから連載として、当社が新築やリフォームなど家づくりを手掛けるにあたって大事にしていること、根幹となる考え方や信念についてお話していきます。一言では語れないので、連載形式にしてみました。

「せこ住研が大切にしている9つのこと」は、私たちの家づくりを支える“考え方”を1テーマずつ掘り下げていく全9回のブログシリーズです。初回となる今回は、せこ住研の原点とも言えるキーワード 「四方よし」 をご紹介します。


「四方よし」ーーお客良し、地域良し、山良し、少し私たちもよし

もともと近江商人の教えに「三方よし(売り手良し・買い手良し・世間良し)」という言葉があります。私たちはそこにもうひとつ「山」を加えました。つまり、お客さまにとって良い家であること、地域にとって誇れる建物であること、森林資源の循環に寄与すること、そしてみんなが満足してくれたら私たちも嬉しい――この四つが同時にかなう家づくりを目指しています。

地産材がもたらす循環

三重県には年輪が詰まった上質な桧や杉が豊富にあります。私たちは構造材や外壁にそれらの県産材を積極的に採用しています。近い山から木を仕入れるため輸送コストが抑えられ、その分お客さまには手頃な価格で高品質な無垢材を提供できます。こうして建てられた家は、しっかりとした骨格と美しい木肌を備え、長い年月を経ても地域の景観と資産価値を高めていきます。

山側から見ても、伐採に最適なタイミングで木を買い付けることで、林業の収益が安定し植林・育林のサイクルが健全に回ります。定期的に木を伐って新しく植える作業は、土砂災害の防止や生物多様性の維持にもつながります。私たちは材木を大量にストックできる倉庫を運営しているため、市場が動くたびに慌てて高値で材料を探す必要がありません。保管にはコストがかかりますが、その分、お客さまにはいつでも目の前で選び抜いた材料を見ていただき、納得のうえで家づくりを進められる体制を整えています。

四つの「よし」がそろう家づくり

良い材料を使い、丁寧につくった家は住む人に快適さと安心をもたらします。同時に、質の高い住宅が並ぶことで地域の街並みや資産価値が上がり、そこに住む人たちの誇りとなります。山は健やかな森林経営によって守られ、次世代の資源を育む場として継続します。そして、こうした循環を途切れさせないために、私たち自身も堅実な経営で長く存続し、家守りとして責任を果たし続けます。四つの「よし」がそろったとき、初めて本当に価値ある住まいが生まれると私たちは信じています。

おわりに

「四方よし」は単なるスローガンではなく、せこ住研が日々の仕事で判断に迷ったときの拠り所です。誰か一方ではなく、関わるすべてが喜ぶ家づくりをこれからも続けていきます。

次回は「数を売るな、幸せを売れ」というテーマで、量より質を貫く私たちの姿勢を掘り下げます。どうぞお楽しみに。

このブログを書いた人

世古 隆伸
世古 隆伸

代表取締役 / 一級建築士

             建築の最小単位「家」には無限の可能性があります。 お客様とともに資産になる家づくりをしてきたいと思います。