家と家具を一緒につくる——「造作家具」の設計|せこ住研の設計思想⑤

2026/06/18

こんにちは、せこ住研で設計を担当する木場本菜穂です。

設計思想についてお話する本シリーズの第5回です。
前回は「借景と採光」についてお話しました。

今回は、せこ住研の家づくりで大切にしている「造作家具」についてのお話です。


家と一緒に、家具をつくるという考え方

せこ住研の家では、テーブルのほかキッチンや洗面台、本棚、テレビ台、カウンターなどを造作で製作することが多くあります。

既製品をあとから置くのではなく、間取りを考える段階から「ここに何を置くか」「どんな使い方をするか」を考えながら、家と一緒に計画していきます。

そのため、寸法や素材、使い勝手まで、そのご家族に合わせた家具をつくることができます。


造作だからできること

造作家具の大きな魅力は、空間に合わせて細かく調整できるところです。

太鼓梁が魅せるこちらの平屋では、通路側に向かって少しずつ幅が細くなるテレビ台を製作しました。

収納量を確保しながら、動きやすさも考えた形になっていて、こうした工夫は造作ならではだと思います。

また、神宮林を望む2階リビングの住まいでは、天板をステンレス製、キャビネットは木製のオリジナルキッチンを製作しました。

収納の寸法や高さなども細かく調整できるため、使い方に合わせた計画ができます。


家具も、空間の一部として考える

造作家具は、収納や使いやすさだけでなく、空間全体の雰囲気にも大きく関わってきます。

キッチンやダイニング、テレビ台などを同じ素材で揃えることで、家全体に統一感が生まれます。
木の種類や質感を合わせることで、空間がより落ち着いた印象になっていきます。

こちらの住まいでは、ダイニングに扉付きの収納を造作しました。
扉を開けると、中には家事コーナーも備えてあり、収納と作業スペースをひとつにまとめています。

「なるべく生活感を見せたくない」というご要望もあり、使いやすさだけでなく、空間がすっきり見えるよう計画しました。

家具を後から置くのではなく、間取りと一緒に考えることで、その家に合った形に仕上がっています。


暮らしに合わせて育っていく家具

家具は、あとから選ぶものというより、暮らしに合わせて一緒につくっていくものだと考えています。毎日使う場所だからこそ、その家にちょうどよく馴染むことが大切です。

住み始めてから少しずつ愛着が増していくような、そんな家具になればと思っています。


いかがでしたでしょうか?
今回は造作家具についてお話してみました。

次回のブログもお楽しみに。

このブログを書いた人

木場本 菜穂
木場本 菜穂

設計・積算・現場管理 / 二級建築士

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